イーサリアムの特徴が気になる。
イーサリアムはどうやって買うの?
イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムは?
イーサリアムの将来性はどうなんだろう。
このような悩みに、お答えします。
仮想通貨を軸に、生活しています。
今までの投資経験とリサーチスキルをいかして、記事をまとめてみました。
よかったら参考にしてみてください。
イーサリアムとは?
イーサリアムとはスマートコントラクトの機能を実装した、「分散型アプリケーション」のプラットフォームです。
分散型アプリケーションとは、「管理者のいないアプリケーション」のこと。
ビットコインが「管理者のいない通貨」だったのに対し、イーサリアムは「管理者のいないアプリケーションのプラットフォーム」ということになります。
イーサリアムはスマートコントラクトによって制御されています。なので、「ビットコインより拡張性が高く、アプリケーションのプラットフォームとして機能することができる」といったイメージです。
本来はプラットフォームそのものが「イーサリアム」、プラットフォームでかかる手数料が「イーサ」と呼ばれます。日本ではどちらもイーサリアムと表現することが多いです。
イーサリアムは2013年、当時19歳のVitalik Buterin氏によって考案されました。
Vitalik ButerinのTwitterはこちら
2023年現在、ビットコインの次に人気のある仮想通貨となっています。
イーサリアムの特徴
イーサリアムの特徴は、次のとおり。
- スマートコントラクトが実装されている
- DeFiを展開できる
- NFTの取引ができる
- 世界中の企業から注目されている
一つずつ、解説していきます。
スマートコントラクト
イーサリアムの1番の特徴は、なんといっても「スマートコントラクト」。例えば、スマートコントラクトで次のようなプログラムが実行できます。
例:1年後に自分のウォレットにある「1ETH」を、Aさんに支払うプログラム
イーサリアムのブロックチェーン上に、こうしたプログラムをあらかじめ書き込む
▶︎ 1年後、自動的に自分のウォレットからAさんに「1ETH」支払われる
ブロックチェーン上にスマートコントラクトを実装することで、以下のメリットがあります。
- 改ざんが困難である
- 分散的なシステムである
- コストが削減できる
順に説明します。
改ざんが困難である
イーサリアムのスマートコントラクトのデータは、世界中のバリデーターと呼ばれる人たちによって、ブロックチェーンに書き込まれていきます。
ブロックチェーン上のデータは、バリデーターのコンピュータによって管理されています。データを改ざんするためには、バリデーターのコンピュータを1台ずつハッキングしていく必要があります。
また、ブロックチェーン上のデータはインターネット上に公開されており、誰でも見れる状態になっています。
「みんなでデータを管理」しながら、「みんなでデータを監視し合っている」状態です。なのでデータの改ざんは、物理的に難しくなります。
分散的なシステムである
企業や銀行などの組織は、取引データを「サーバー」にあつめて管理しています。
1箇所に集めているので、これを中央集権的なシステムといいます。
サーバーがダウンしてしまったら「システム全体が止まってしまう」、または「データが消えてしまう」危険性があります。
一方、イーサリアムは「バリデーターたちのコンピュータ」で管理されています。
中央集権的に対して、これを分散的なシステムといいます。
バリデーターは世界中にいます。
バリデーターの一部のコンピュータがダウンしても、「残りのコンピュータに記録が保管されている」ので、システムが止まったりデータが消えたりする危険性はありません。中央集権的なシステムより分散型のシステムの方が、より安全といえます。
コストが削減できる
企業や銀行の場合、ユーザーとの取引の間に必ず「人の手」を介する必要があります。
データ管理などのために「大がかりなシステム」を導入しないといけないこともあります。
例:銀行
サーバー代だけで、年間で約200億ドルものコストがかかるといわれています。
イーサリアムの場合、取引はスマートコントラクトによって実行されるので、人の手を介する必要はありません。
データはブロックチェーンに書き込まれているので、サーバーみたいな大がかりなシステムも必要ありません。
DeFiを展開できる
DeFiとはDecentralized Financeの略。分散型金融のことです。
ざっくり説明すると、人の手を介さずにプログラムだけでまわる「仮想通貨取引所」や「銀行」のようなサービスです。
代表的なDeFiプロジェクトを、2つ紹介します。
ユニスワップ
- 分散型の仮想通貨取引所
- 仮想通貨同士の交換(スワップ)を、スマートコントラクトによって全自動化
コンパウンド
- 分散型の銀行
- 仮想通貨を貸したり預けたりといったサービスを、スマートコントラクトによって全自動化
こういったDeFiのアプリケーションをdAppsと言います。
すでに多くのdAppdが、イーサリアムチェーン上に展開されています。
NFT
ふつうのデジタルデータはコピーが簡単にできますが、NFTはブロックチェーンによって「コピー不可能」なデジタルデータになります。
デジタルデータでありながらブロックチェーンの技術により「唯一無二」なものとなり、価値がつくようになったのです。
デジタルデータとは、主に画像・音楽・ゲームのアイテムなどのデータです。例えば、ゲームで育てたモンスターが「1体〇〇円」で売れたりします。
NFTの「発行」や「売買」は、すべてスマートコントラクトによって実行されます。
「誰が発行したのか」「誰から誰へ売買されたのか」など、取引データはすべてブロックチェーン上に記録されます。
イーサリアム企業連合
「イーサリアム企業連合」とは、イーサリアムをビジネス向けに活用することを目的に設立された組織です。世界中の名だたる企業が加盟しています。
参加している海外企業
- マイクロソフト
- インテル
- JPモルガン
- ING、など
参加している日本企業
- トヨタ
- KDDI
- NTT、など
イーサリアムのポテンシャルを、多くの企業が理解していることがうかがえます。
イーサリアムはどうやって買うの?
イーサリアムは国内の、仮想通貨取引所から買えます。
- 国内の仮想通貨取引所の口座開設
- 銀行と取引所の口座を、ひもづける
- 取引所に日本円を入金
- イーサリアムを購入
国内の仮想通貨取引所は、「ビットフライヤー」と「コインチェック」がおすすめ。
どちらも国内大手の取引所です。
仮想通貨取引所は、2つ口座をもっている方が便利です。
仮想通貨取引所を2つ開設するメリット
- メンテナンスなどで、一時的に取引所がつかえなくなる可能性がある
- 取引所ごとに仮想通貨の価格差がある
- それぞれの取引所に、メリットとデメリットがある
口座開設の手続きは、10分もかかりません。
下記の記事にまとめているので、サクッとつくってしまいましょう。
イーサリアムのコンセンサスアルゴリズム
コンセンサスアルゴリズムとは、「正しくデータを書き込む」ためのルールのことです。
ビットコインではPoW(Proof of work)という、コンセンサスアルゴリズムが採用されています。
もともと、イーサリアムでもPoWが採用されていました。
2022年9月15日の「The Merge」により、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムはPoW から PoS(Proof of stake)へと変更されました。
イーサリアムはもともと、PoSへの移行を前提にPoWからスタートしました。理由はイーサリアムの資産を、分散させるためです。
どういうことかというと・・・
PoSはイーサリアムの「保有量」によって、報酬がもらえる仕組みです。なので報酬でもらえたイーサリアムは、そのまま保有されて売られにくくなります。
結果として「大口の保有者」が残り、イーサリアムの資産がかたよってしまう可能性があります。
一方、PoWは「コンピュータの計算力」によって報酬がもらえる仕組みです。イーサリアムをため込む必要はないので、報酬でもらえたイーサリアムは売られやすくなります。
結果としてPoSよりPoWの方が、イーサリアムの資産の「分散化」が進みます。
ブロックチェーンのセキュリティの高さは、どれだけパワーバランス(ここでいうイーサリアムの資産)を分散化させてるかにつながります。
イーサリアムはあえて最初にPoWの形式をとることで資産をしっかり分散させ、その後にPoSに移行することで「良いとこどり」を目指したのです。
PoSの形式をとっている仮想通貨は、たくさんあります。
しかし、どの銘柄も最初からPoSの形式から始まっており、PoWから移行した形式はイーサリアムが初めてなのです。
イーサリアムクラシックとは?
イーサリアムクラシックとは、イーサリアムからハードフォークした仮想通貨です。
ハードフォークのきっかけとなったのは、2016年6月に起こったThe DAO事件です。
The DAO事件とは、イーサリアムチェーン上のプロジェクト「The DAO」がハッキングされた事件です。この事件により、およそ「364万 ETH」が流出していしまいました。
ブロックチェーンは本来、改ざん不可能なものです。
しかし、コミュニティによる会議で大多数の賛同がえられれば、コードを書き換えて、ハッキング前のイーサリアムチェーンに戻すことも可能です。
その場合、ハッキングはなかったことにされます。
The DAO事件後のコミュニティ会議では、
- コードを書き換えてハッキング前のイーサリアムに戻すグループ
- コードを書き換えずハッキングが起こったチェーンのままいくグループ
この2つの意見にわかれました。そして、ハードフォークが実行されました。
- コードを書き換えてハッキング前のイーサリアムに戻すグループ
▶︎ こちらが現在のイーサリアム
- コードを書き換えずハッキングが起こったチェーンのままいくグループ
▶︎ こちらが現在のイーサリアムクラシック
イーサリアムとイーサリアムクラシック、もとは1つの仮想通貨ですが、現在はまったく別々の道を歩んでいます。
- イーサリアム【ETH】
- スマートコントラクトを実装した分散型アプリケーションのプラットフォーム
- コンセンサスアルゴリズムはPoS
- 発行上限なし
- イーサリアムクラシック【ETC】
- スマートコントラクトを実装したIoTプラットフォーム
※ IoTとは、さまざまなモノがインターネットで接続される技術 - コンセンサスアルゴリズムはPoW
- 約2億1000万~約2億3000万が発行上限
イーサリアムクラシックは「Code is Law:コード(書かれているプログラム)こそが法であり、すべてである」を大切にしています。
仮想通貨は中央集権性がなく、誰にもコントロールされないものだと考えているのです。
イーサリアムの将来性
イーサリアムが目指しているのは、ワールドコンピュータです。
- 管理者のいない取引所
- 管理者のいない銀行
- 管理者のいないamazon
- 管理者のいないTwitter
ワールドコンピュータとはこういった「管理者のいないアプリ」をつくって、世界中に普及させていくこと。
取引データはすべてブロックチェーンに記録されているので、「より安全」で「より公平」な世界であることは間違いないです。
イーサリアムは着実に「完成度の高いプロダクト」を目指してアップデートしていってます。
10年後、イーサリアムが世間を圧巻しているかもしれません。
まとめ
以上、イーサリアムの解説でした。
- イーサリアムのメイン機能は、スマートコントラクト
- ブロックチェーンベースなので、セキュリティに強い
- イーサリアム上で、DeFiやNFTが展開される
- コンセンサスアルゴリズムは PoW → PoS へ
- ETHとETCは別の仮想通貨
イーサリアムは下記の仮想通貨取引所から、かんたんに買えます。
ぜひ一度、保有してみてはいかがでしょうか。